ミッシング/コスタ=ガブラス監督

ミッシング [DVD]
公開当時にリアルタイムではなく、数年後、当時はそこそこあった名画座もしくは大毎の名画鑑賞会だったか、とにかく映画館で見たわけだ。政治を素材にミステリアスな味付けで、エンタテイメントに昇華する同監督の手腕は衰えず。かつては、かの国にも良心はあったんだ。
赤狩りの時期に貶められた映画人の意地ってことでしょうか、自国の資本で、自国の恥部を、それもギリシャ人の監督に撮らせるんだから、ハリウッドってたいしたもんだ。もっとも、その後継続されたレーガン政権下では、徐々にこの手の映画が受け入れられなくなる傾向にはありましたが。
こんなのをDVD化してくれるわけだから、同監督のコレクションが充実していくのは喜ばしい限り。「背信の日々」とか「ミュージック・ボックス」とかもね、早々にDVD化願いたいものだ。