Moods Ville 9/トミー・フラナガン・トリオ

ザ・トミー・フラナガン・トリオ
プレスティッジの傍系レーベルMoods Ville9作目。晩年のものも含めて、この人のリーダ作というのは駄作がありませんなあ。
ジャズを聴き込むごと、真性ジャズファンの習性を身につけるにつけ、和製レーベルが独自に制作するような、耳あたりがよく甘っちょろい、いかにも受けねらいの演奏を忌避する感覚が養われてゆく。一聴、レーベルカラーに沿った本盤の演奏は、ともすればカクテル・ピアノの趣、と判じかねない危うさがある。
しかして、これまた聴き込むごと、その優雅で美しい音色は抗いがたく、次第に先の教条主義的思考はどうでもよくなり、真摯に音を楽しみ、身を委ねるのが正解となる。
仕事で三宮に赴くも、そちらではめぼしいものはなく、梅田にて購入。現在出まわっている廉価版ではなく、中古の紙ジャケです。
ジャッキーの「Fat Jazz」中古紙ジャケとベツレヘムのスチュ・ウィリアムソンを同時購入。