バラッズ&ブルース/トミー・フラナガン

バラッズ&ブルース(紙ジャケット仕様)
ピアノ・トリオと思いきや、ジョージ・ムラーツとのデュオ演奏だった。まずったかなと思いつつ、奏でられるピアノとベースの音に耳を傾けてみると、いやあどうしてどうして、音の良さもさることながら、疲弊した心身に滋養をもたらすような深い味わいが伝わってきます。これは良いですよ。
実のところenjaでトミフラだと「エクリプソ」あたりを思い浮かべてしまう、残念ながらこの手のレーベルには暗かったりするのだよ。
瀧口氏によるライナーからちょいと引用、
『そうした意味では1970年代初頭に出来た「ECM」「Steeple Chese」「Concord」といったレーベルは、いまや、ある意味でハード・バップ時代の次の時代における「メインストリームの名盤」として認知されるべき作品といえると思いますね。』
なるほどなるほど。
1978年の録音。私めはちょうどJazzを聴き始めたところ。当時は未だ飽かずに聴き次いでいるモダン・ジャズ草創期よりの名盤群に取り組むだけで精一杯。その頃に、同時代のJazzにつきあう思慮と感性があったならば、もっと楽しかったかも。認識を改めねば。