ニューヨークの秋(Autumn in NewYork)

これからの季節に聞きたくなる曲ということで、昨日の酒席でも話題に上ったりしたJazzスタンダードの名品。美しい曲想とはうらはらに、実際の歌詞がやや辛口なのを知ったのは最近のこと。ボーカルものを含めて、多くのジャズメンが取り上げているから名演も多い。
ボーカルでは、ジョー・スタッフォードはアルバムタイトルもそのままに「ニューヨークの秋」。エラは単独でも歌ってるけど、サッチモとのコラボレーションがBetterかな。シナトラ、メル・トーメとあげていけばきりがないが、大好きなビリー・ホリデイは晩年のヴァーブでの録音もはずせない。
実際はボーカル以外のものの方が聴く頻度は高く、よく聴く順にあげていけば、
バド・パウエルの「Bud in Paris」、パウエルはこの曲を幾度か録音しているけれど、パリ時代にバルネ・ウィランが参加したXanadu盤でのヴァージョンが好き。
「jean-Pierre Gebler-Quintet」、なんて読むのかもよくわかっていないが、ヨーロッパのIGLOOというレーベルの一枚、リーダーはバリトンサックス奏者であるよう。冒頭に同曲が収められていて、これが何ともいえず素晴らしい演奏。この盤を教えてくれたのは、今はなきワルツ堂のMさん。Mさんには、いろいろと良いものを紹介してもらった。この一枚を所有していることでも今の私はちょっぴり幸せだ、多謝。
オーソドックスだけどパーカーの with strings、今となってはいかにも古くさいストリングス演奏をバックに、パーカーの音だけが一際光ってるって感じで、ホント感動ものです。
またまたオーソドックスやけど、ケニー・ドーハムBlueNote盤、カフェ・ボヘミアでのライブ。わざわざ名手J・R・モンテローズをはずしたワンホーン演奏。
などということになる。なんだかだと思考しながら、こういったものをあげていくのは楽しいものだ。
911の件があったそのシーズンは、もろご当地での惨事だったので、この曲やロジャース&ハートのマンハッタンとか、しばらくの間は聞く気分になれなかった。しかして、2年を経た今日、場所は遠く離れるも、この度のロシアでの一件、新聞やネットにて報じられている記事の字面を追うほどに、体中を小さな針でチクチクやられてるようで痛くて痛くて堪らんヨ。