悲しみよこんにちは Good Morning heartache

http://www.asahi.com/obituaries/update/0925/001.html
サガンという人がフランスの女流文芸作家で、代表作が「悲しみよこんにちは」であるということを一般知識として知っているだけ。同小説を読んだことないし、今後も読むことはないだろう。申し訳ないが、何の感慨も無かったりする。サガンが18歳でこの小説を書くきっかけになったのは、ビリー・ホリデイが歌った「Good Morning heartache」だったと、何かの本で読んだ記憶がある。新聞記事をみて、ふとそんなことを思いだしたのである。
40年代半ば、デッカの吹き込みが最初で、以後何度も録音しているビリーの代表曲のひとつ。特に晩年のボロボロ状態での歌唱は聴いていて痛々しいものがある。もともとはビリーのために書かれた曲なので、他のシンガーが取り上げても、いまひとつ。この曲に関しては、ビリーの境遇なり、心情なりにハマりすぎていて、彼女の感性を凌駕するのは難しいのだろう。最近見かけないが、死の直前のLive「アット・モンタレー1958」でのビリーは、まさしく最後の気力を振り絞ってという感じ。ここに聴く同曲は相当に痛々しい。