神南火(かむなび)

星野之宣の最新刊、漫画ですけど。amazonにはまだイメージがありませんね。
隔週間の漫画誌なんかは出張時に車中で読むため、よく買ったりするものの、最近は漫画の単行本を揃えるなんてことはとんとなくなった。それでも諸星大二郎星野之宣の宗像教授ものはそれなりに購入しているのである。
思い起こせば、諸星大二郎は遠い昔、少年ジャンプに連載された「妖怪ハンター」(すぐに終わったが)が当時この上もなく面白く感じられ、さらにその後の「暗黒神話」が子供心にも衝撃的で、長く追いかける契機となった。星野之宣にしても「遥かなる朝」以来のつきあいだ。「ブルー・シティ」以降はちょっと疎遠になりがちだったが、エラく作風が変わった「ヤマタイカ」、宗像教授もので復帰した次第。
「神南火」は自称女性史研究家忌部神奈(いみべ かな)が主人公、ビッグコミックに単発で数回掲載されたものをまとめている。宗像教授ものの本格連載に備えて、肩ならし的な意味合だったのかも。表題作「神南火」では、60ページ程の誌面に現代と古代を行き来しつつ、「かむなび」に関する星野流解釈を展開している。古代出雲から大和のかむなびやま三輪山へもたらされたものとは?うーん面白い。この忌部神奈を主人公としたものもシリーズ化してもらいたいところ。
カムナビ」といえば梅原克文の小説にもありますね。今は文庫本になってます。
カムナビ〈上〉 (角川ホラー文庫)
終盤で語られるところの宇宙空間から放出される怪光の所以がぶっ飛んでいて、字面を追いつつ目が点になるという稀な経験をさせてもらいました。ラストは初期のクーンツみたく、ながすえひこがミーさんで○○したりと超ど級の面白本であった。熱田神宮草薙剣を調達しにいったり、どっかで同じようなシチュエーションがあったなと思いつつ、こちらも同様に三輪山山中で大円団となります。また、読み返すかな。