凶笑面/北森 鴻

凶笑面 蓮丈那智フィールドファイル? (新潮文庫)
先の出張中、「国際テロ」を読み終えた際、次を仕入れねばと、京成勝田台駅前の書店で調達したもの。一昨日読み終えたのだった。
ミステリーとなれば、個人的にも社会派の作風が嗜好に適います。本格推理小説にはホント疎いもので、こちらの作家も、昨今の本格派の潮流というものもさっぱりわかりませぬ。たまたま手にして、諸星大二郎への献辞があるのを発見。更に、裏の解説に民俗学ミステリーとあり、食指をそそられましたね。
読み進めるうちに、星野之宣の忌部神奈やなと、思いましたよ。
あくまでも唯物感が前提。スーパー・ナチュラルの領域には踏み込まないので、最近の宗像教授と同じ路線といえましょうか。
短編集なので読みやすく、結構面白し。文庫でもう一冊出てるよう、なので早々に読んだろうと。
ホラー小説全盛なのだけど、諸星大二郎妖怪ハンター的な作風って見当たりませんなあ。知らんだけかしら。古くは、ブラックウッド、ホジソン、コナン・ドイルなどと、妖怪を退治する探偵の話を書いとりましたもんねえ。そういえば、「Xファイル」もある意味、該当するのかも。