本日の収穫

名誉と栄光のためでなく

ジャン・ラルテギーという仏人作家の戦記小説らしく、神保町のさる古書店にて購入。結構ボロボロだ。昔々、ほんのガキの頃、この小説をベースにした同名の映画をテレビで見たことがある。
アルジェリアの戦争が舞台となっていたと記憶するものの、その頃はそんな紛争に関する知識もなく(今もそうだが)、歴史的な意味合いがさっぱりわからないまま映画を眺めていたよう。それでも、この映画のラストは今だに強く印象に残っている。
アンソニー・クインが演じる上官らが勲章を受勲する中、アラン・ドロン演じるところの主人公は今回の任務に納得できず、一人部隊を去っていく。アラン・ドロンは勲章授与の様子を横目に見つつ、おもむろに地面に落ちている錆びた安全ピンを拾い上げ、胸元に差し込むのである。我が道を往く自らへの勲章ということなのだろう。このシーンが子供心にも飛び切りにカッコ良く映ったわけ。
以前にビデオレンタル店の棚に「ロスト・コマンド」のタイトルで置かれていたのを目にしたことがあったっけ。DVD化されれば、是非とも見直してみたいのである。