ルシタニアの夜/ロバート・ライス

ルシタニアの夜下 (創元推理文庫) ルシタニアの夜上 (創元推理文庫)
歴史的な事件を題材にしていることから、国際謀略ものかと思いきや、そこのところは驚愕の真相というほどでもなく、肩すかしをくらう。
事件の捜査に当たるのは、二人の郵政捜査官なのだが、郵政捜査官なんていう名称自体聞き慣れぬもの、地味な印象は拭えない。
それぞれが個人的に苦悩を抱えつつも、捜査の過程を通して克服していくなんて展開もこの手の小説ではありきたり、ほぼ定石通りに完結し、新味はありません。
まあ、中途で放り出すこともありませんでしたから、それなりに読ませはしますが、うーん、食い足りぬよ。